かれこれもう10年以上前、初めてロンドンへ行った時のこと。
美術館行ったり、ヴィヴィアンやポールスミスの本店に行ったり、故ダイアナ妃が贔屓にしてたカフェに行ったり、絵の具みたいなカレーライス食べたり(笑)・・・思いっきり満喫したのですが、そんな中でも一番楽しみにしていたのがカムデンタウン。
言わずと知れたパンク発祥の地。
今ではすっかりキレイになっているカムデンマーケットですが、当時は雑多に様々な露店がひしめきあっていて(多くはヴィンテージ)奥に行けば行くほど、そこはまるで70年代から時が止まったようでした。
今にも崩れそうなセピア色のレンガと青空のコントラストが今でも脳裏に浮かぶ。
スタッズで埋まった革ジャンを着たスキンヘッドの鋭い眼光の兄ちゃん、ありえないカラーの髪をしてアディダスのウインドブレーカーを着た青白い顔の青年。カルチャークラブ時代のボーイジョージみたいな女の子。。。
とある店では「試着したんだから買わなきゃコロしちゃうよ」と笑えない冗談言われたり(笑)、動物や人間のミイラの生首(作りもんらしいけどリアルすぎる)をズラッと並べている店があったり。。。
もうね・・・狂喜しまくり。
そんな感じでウキウキ歩いてると、テクノをガンガンかけて何か小さなモノを売っている青年を発見。ジョニーロットンみたいな風貌で無表情で声が小さかった(笑)
これは何?と尋ねると、BICの使い捨てライターを石膏で塗り固めICチップやトランジスタなどを埋め込んで宇宙船に見立てたライターとのこと。それぞれすべてデザインが違う。
1コ¥1,500くらいだった。
これは面白い!
部下のコたちへのお土産にしようと思い5〜6個買いました。
帰りの航空機でうっかり落としてしまいCAから「爆弾じゃないのか?紛らわしいもん持ち込むな!」(前日にヒースロー空港でテロ騒ぎがあったばかりだったので)と怒られたりしながらも、無事持ち帰り皆にプレゼントすることができた。
それから数ヶ月後。
ファッション誌をペラペラめくってると、見たことある青年・・・
お!あん時のジョニーだ!!!
記事を読むと某大手有名セレクトショップ(誰でも知ってる)が、ジョニーの作った宇宙船ライターを買い付け、日本で販売するらしい。
「おお!ジョニーやったじゃん!」
なぜか嬉しくなり、心なしか無表情のジョニーの写真がちょっと笑って見えました。
どれどれ、いくらかな?・・・・
¥9,000と¥11,000と、こっちが¥15,000ね・・・
ん?
あれ?
今日はコンタクトレンズの調子悪いんかいな?
うん、も一いっかい見てみよ・・・
¥9,000・・・¥11,000・・・¥15,000・・・
ボッ、ボッ、ぼったくりにも程があるぜっー!!!
ジョニーが高い卸値にして、それを某バイヤーが正規の値段設定にしたとは考えにくいし、ちょっと不自然。
ということは・・・・
横でヘラヘラ笑って写っているそのバイヤーがだんだんヤ〜な顔に見えてきた(笑)