ファッションを通じ文化を創造する希少なブティック|CATWALK Boutique

知る人ぞ知る北九州のファッション界の重鎮リュウケンさん。北九州でこの人よりカッコいい大人はいないんじゃないかな。僕が超リスペクトしているひとりです。

そのリュウケンさんが、北九州市小倉の超一等地に新店舗「CATWALK」をオープン!

さっそく偵察へ行ってきました。

いくら尊敬しているリュウケンさんとはいえ、ファッションをライフワークとしている僕としてはフラットな目でレビューします。

CATWALK(キャットウォーク) 

ファッションショーにおいてモデルが歩く、客席に長く突き出したステージ。ランウェイともいう。

Wikipedia

キャットウォークといえば、デザイナーやファッションエディター、インフルエンサーなど、ファッションに関わる人が一度は目指すステージ。

表現の場であり最新のモードが生み落とされる場であり、新しい価値観の定義の場でもある、とても重要なワード。

これをショップ名に冠したところに、ちょっと感動を覚えリュウケンさんの並々ならぬ意気込みを感じました。

歩いて近くにつれて、もう笑っちゃうくらい目立ってる(笑)

□ 小倉の街の一角がParisの佇まい

キャットウォークの一角だけ、そこはParisの佇まい。
その外観は、いたずらに目立つようなものではなく、かといってシンプルと安っぽさを履き違えたものでもない。

モノトーンを基調としながらも、さりげなくラグジュアリーな空気感を醸し出しており、ちょっと感覚のいい人なら間違いなくアンテナに引っかかるデザインです。

大きなショーウインドウには期間限定で、切り絵アーティスト「柴田あゆみ」さんの作品が展示されておりました。

白一色ですが、透け感や素材の重なり、光の当たり具合で、まるでたくさんの色が使われているような多彩で複雑な表現に圧倒されました。不思議で美しく独特な世界観です。

普段は、ファッションコーディネイトされたボディのステージですが、今後も縁があれば様々なアーティストの表現の場「街角ミュージアム」として提供されるとのことです。

「ファッションやアートで社会に街に貢献したい」とよく耳にするフレーズですが、こうやって実際に行動しているお店はほとんど見当たらないのではないでしょうか?

□ 服だけではないセンスを体感できる

店内に入ると、ズドーンと撃ち抜かれる衝撃。
「人気店」「顧客から熱い支持を得ている店」だけが放つオーラがあるんでが、CATWALKもドアから一歩入った瞬間にこのオーラに包まれます。

そして、心地いいバレアリック&ソフトビートなサウンドが流れている。あ~、やっぱりすごいな。
アパレルって、ファッションは良くても音楽がダサいって人めちゃくちゃ多いんですが、CATWALKはBGMにも隙がありませんでした。

都会的なシンプルでモダンな内装は、洗練された居心地のよい空間としてだけでなく、即席のファッションショー(つまりキャットウォーク)ができるように、設計されたそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=HbkzXx1IZ08&feature=youtu.be&fbclid=IwAR1sjl5iFjNvxkxolfSuG_znSShuu0i-1zmmOZxjM8DWyCgbRxbyv5RyyQ8

置かれている服たちは、大きく「ドレス」「モード」「カジュアル」に別れており、とても伝わりやすい。

□ 女性の魅力を最大限に引き出すブランド

まず目についたのが、「Miki MIALY」
モノトーンをベースとし、ベーシックをうまくずらしながら、やりすぎない絶妙なさじ加減でデザインされた服たちは高いセンスを放っております。複雑で繊細なディティール、高い技術に裏打ちされた高度なテーラリング・パターンで、美しく知的なイメージの女性像を描いています。

実は先日、「国指定重要文化財」の旧松本邸にて行われた、CATWALK主催「Miki MIALY printemps-ete 2020 prêt-à-porter correction」では、なんと!デザイナーも来日してトークライブも開催されたそうです(すっ、凄い)。

次に、ロンドン発のブランド「SELF PORTRAIT」
繊細かつ大胆なファブリック使いが印象的で、周囲の空気感をパッと変えるような雰囲気。キュートでありながら大人の色気をほのかに漂わせる斬新なドレスワンピースが素敵です。

ファッショニスタらを中心に瞬く間に話題となり、ミランダ・カーや上戸彩さんらも着用しています。

https://www.instagram.com/p/BNG4Zz8DJkp/?utm_source=ig_embed

この他、イタリアのブランド「AINEA」や500年以上続く超老舗の「RATHBORNES」などなど、一般的なショップにはない独自の視点でセレクトされた品揃えが素晴らしいです。

それぞれ独立したブランドにも関わらず、CATWALK内ではすっきりまとまって見える編集力もさすがです。

□ 小倉からファッション文化を想像し発信する

年々ECショップでの売り上げが伸び、実店舗へ行かなくなった人も多いでしょう。それはそれで構いませんが、間違いなく言えることは、ECショップのみでは「本物のファッションセンスは身につかない」ということです。

例えば、CATWALKで扱われている今シーズンですが、色だけでいえばブラックとホワイトのモノトーンのみ。しかしレザーやコットン、リネン、など素材または織り方によって、同じ黒でもその表情は様々に移り変わり異なる見え方をする。

また、肌触り滑らかなものや、しっとりとしたもの、サラッとしたものがありますし、ハンガーにかけてあるときは同じように見えても、着ると全く違うシルエットだったり、ショップに行くことでしか体感できないものがたくさんあります。

モニター画面で見るだけに比べ、実際に見て触って着る(素材の香りも!)ことは情報量が圧倒的に違う。

服を買うときにECショップでは「検索」がベースになっていますが、実店舗では「出会い」があります。

店舗では様々な服を、一度にたくさん見ることができ、ショップ店員さんたちとの会話のなかで、自分では思いもよらなかったスタイリングやアイテムを発見することがあります。

いま多くの人たちが忘れかけている、実店舗で買うことの楽しさ。「新しい自分との出会い」が、CATWALKで体感できるでしょう。

流行を捉えトレンドを発信するだけなら、どんな店でも(誰でも)できる。ITにより最新トレンドを容易に触れられる時代になった今では、トレンド追従型のショップはあまり魅力的なとはいえません。

CATWALKは、地域のマーケティングと歴史を捉えながら、そこにグローバルな視点で最新ファッション織り込んでいく。

毎シーズン本格的なショーを行い、アートの発信も手がける。これこそが独自のファッション文化を作り出すことだと思います。
そして、そんなブティックは国内では非常に希少です。

北九州の小倉に、本当の意味で「文化を発信している」ブティックがある。

僕は誇りに思えます。

(CATWALKスタッフの皆様ご対応ありがとうございました!!)

AKI yoshida
ネットショップの売上アップとスキルアップをサポートするSELENOGRAM(セレノグラム)代表。セレクトショップ実店舗を経営後、EC業界に専念。さまざまな業種のネットショップ運営に携わる。現在、某ブランドディレクターとNPO法人のWEB責任者も兼任中。

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